お役立ちコラム
法律の改正や新設に関する情報について、制度の内容やデメリット、リスクなどを簡単にまとめてご紹介しています。
2026年10月19日:中小零細企業・個人事業主向け
ここ数年前から、中小零細企業や個人事業主、新規開業を考えている個人に対し、不必要な物品・サービスを高額の契約で購入させ、後日トラブルになるケースが多くみられます。
このページでは、そのトラブルに対する注意喚起を行なっています。
1:どのような商品についてのトラブルがありますか?
様々なものがありますが、過去に見受けられたものは以下の通りです。
- 高性能な複合機
- UTM(ウイルス対策などのネット上のセキュリティー管理)
- 無停電電源装置
- サーバー、コピー機のリース
- 蓄電池
- ホームページ作成、SNS運用代行
- 広告
- AIによる営業支援
- コンサルティング
- 自動販売機
2:なぜトラブルになるのですか?
個人(消費者)が上記のような商品を売る事業者と契約を結んだ場合、日本の法律では消費者保護法や特定商取引法、割賦販売法といった法律を用いて、あとからキャンセルをしたり、返金を求めたりすることができます。「クーリングオフ」もこの制度の一つです。
しかし、中小零細企業や個人事業主の場合は法律上「消費者」ではないため、上記のような消費者を保護する法律は原則適用されません。中小零細企業や個人事業主は、一般の消費者と比べ、取引に当然精通しているものとみなされてしまうのです。
販売側も当然このことを知っていますので、キャンセルできないことを逆手にとって、会社によっては強引に商品を購入するよう勧めてきます。
例えば・・・
- 何度も営業電話がかかってくる
- 「営業担当」が何度も、かつ短いスパンで訪問してくる
- 訪問を受け入れると何時間も居座って帰らない
- 検討期間が短い、または「◯◯までに契約すれば安くなります」などと即決を誘ってくる
- 紙面で資料などを求めても貰えない
これらは相談の一部です。特に多いのが「営業担当」が都合のいいことを話すというものです。
例えば、「Web集客のコンサルタントを行いますよ」という広告を出して興味を持った個人事業主が面談を申し入れると「営業担当」といわれる者が商品の説明を行います。最近はZoomなどを用いてオンラインで行うことも珍しくありません。
この「営業担当」は、とにかくセールストークで顧客を契約締結に導こうと話をしてきます。例えば個人事業主が「Web関係は全く分からないのですべてお任せしたい」と相談するとその「営業担当」は、「全てお任せください、お客様は何もしなくて大丈夫ですよ」などと言ってきます。
その後契約をして実際の業務担当が対応すると「基本的には全て個人事業主様側で行ってもらいます。我々は商品を提供するだけです。」と異なる説明をしてきます。「営業担当」の説明をその業務担当に話しても「そんな事実はない、契約書記載以上の業務は行わない。」と態度を一変させます。
これを詐欺や錯誤として契約の取消を求めることもできなくはないですが、いわゆるセールストークとの区別も明確ではなく、代金の取り戻しなどは容易ではありません。
3:どのように気を付ければいいですか?
まずは、その商品が本当にご自身の事業に必要なものかよく考えてください。自分だけではなくご家族や友人、先輩や後輩などにも聞いてみましょう。商工会といった組織の相談でもいいかもしれません。
実はもっと安い商品や能力の良い商品、そもそも自分の事業に必要がないものかもしれません。例えばAIについてであれば無料で使用できるものもあります。
また、「第2の収益を上げられる」としてご自身の事業とは直接の関係がない商品を売ってくることもあります(例:自動車修理工場に飲料の自動販売機の設置契約)。
誤解を恐れずに言いますが、簡単に収益を得られる商材などありません。
次に、広告などを出している企業の名前をインターネットで調べてみてください。口コミサイトなどで悪評が出ていることもあります。悪評がある会社であれば避けるべきです。
以上はすべて契約締結を行う前に絶対に行ってください。契約書を交わしてしまうと対応が非常に困難になります。
相談する相手がいない、よくわからないということであれば弊所までご相談ください。契約上のリスク等についてご説明が可能です。
また、継続的な相談のための法律顧問契約のお申込みも現在受付中です。比較的低額で弁護士に相談可能です。
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