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家事事件 - 相続に関するQ & A

「亡くなったおじいちゃんの土地、どうしよう?」、「終活をして、子どもたちに迷惑をかけたくない。」
急に起こる家族内のトラブルで最も多いのが相続の問題です。また現在、「終活」という言葉が話題となっていますが、「終活」と相続は切っても切り離せない関係です。
このページでは、そのような不安に対して、今からできること・今すぐすべきことを過去の相談の中で多いものを選び、Q&A方式で紹介します。読んでいただき、「もっと詳しく知りたい」、「家族で相談に行きたい」と思われた方はお気軽に当事務所までご相談下さい。

遺された家族の方へ

Q1:土地や預貯金を持っていた家族が亡くなってしまった。その財産を家族で分けたいんだけどどうすればいいの?

この場合、「遺産分割」をする必要があります。簡単に言うと、相続人(亡くなった方の財産を引き継ぐ権利を持っている家族のことです)で、その財産をどうやって分けるか決めることを「遺産分割」といいます。このための話し合いを「遺産分割協議」といいます。この「遺産分割協議」では話がまとまらない場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」の申立てをする必要があります。
この遺産分割協議を行わずに、亡くなられた方の財産を勝手に使ってしまうとトラブルの原因となりますので、ご注意下さい。
また特に亡くなられた方の預貯金について、この遺産分割が完了しないと銀行が払戻しを行ってくれない可能性が極めて高いですので、ご注意下さい。
よくご相談される方の中には「お葬式や法事のときに『ここに実印を押して。』と書類を渡された。」、「相続する財産について書類が親族から届いた。」という方がいらっしゃいます。これらは遺産分割協議がなされたことを示す「遺産分割協議書」である可能性が高いです。
内容をよく理解しないまま判を押してしまうと取り返しのつかない場合がございますので、疑問に思われた方は、とりあえず判を押すことは保留して、当事務所までご相談下さい。

Q2:よく、「妻は亡くなった夫の財産の半分をもらえる」っていうけど、これってどういう仕組みなんですか?

これは、「法定相続分」といわれるもので、法律が決めている、相続できる割合のことです。この割合は、「相続人は誰か?」によって違います。


順位相続人と相続する割合
1配偶者:1/2子・孫:1/2
2配偶者:2/3父母・祖父母:1/3
3配偶者:3/4兄弟:1/4

遺言書などがない場合、この表の割合に応じて相続が行われます。左の「順位」は、この順番で適用されることを意味します。例えば亡くなられた方に配偶者と父母と子がいる場合、配偶者と子がいるので順位1が採用されます。この場合父母は相続できません。
なお、昭和55年(1980年)12月31日以前に亡くなられた方については異なる計算をしますので、ご注意下さい。

Q3:亡くなった人のためにいろいろしてあげた人って、余分に財産を相続できるんですよね?

亡くなられた方の財産について、維持・増加に特別に貢献した方は「寄与分(きよぶん、と読みます)」として他の相続人より多く財産を相続できることがあります。特別な貢献としては、以下のような例があります。

  • 亡くなられた方の仕事を生前手伝われていた方
  • 亡くなられた方の借金を肩代わりして払うなど債務の負担をされた方
  • 亡くなられた方の介護をし、特に貢献した方

ただし、これら全ての場合が「特別に貢献」したことにあたるわけではないため、一度当事務所までご相談下さい。

Q4:うちの場合は財産も何もないから、相続の心配はしなくていいですよね?

場合によっては、亡くなられた方の相続人が全く知らない財産があることがあります。特に土地建物について名義が亡くなられた方になっている場合で他の家族がそれを知らないといったこともあります。気になる方はお家の土地建物の登記などを今一度確認して下さい。
また、相続されるものは財産だけではありません。亡くなられた方の借金も相続します。借金の場合、相続人の方々に大きな負担が発生する危険がありますので、ご注意下さい。


Q5:じゃあ借金があるときも必ず相続しないといけないの?

その場合、「相続放棄」という方法をとることができます。相続放棄をすると、相続しなくてもよくなりますので、借金を負わずに済みます。
しかし相続放棄にはルールがあります。まずその方が亡くなったことを知ってから3か月以内に家庭裁判所で相続放棄の手続をしなくてはなりません。また、相続放棄をする前に亡くなられた方の財産などを処分してしまうと相続放棄ができません。このように相続放棄には気をつける点が多々あります。

Q6:遺品を整理してたら遺言書が出てきた。封がしてあるけど中身がすごく気になるので開けちゃってもいいですよね?

だめです。
遺言書を見つけたら、開封しないままで、裁判所で「検認」という手続をしなくてはなりません。開封してしまうと、場合によっては過料を支払うこともありますのでご注意下さい。
なお、開封してしまっただけで相続人から外れるということはありませんのでご安心下さい。

Q7:遺言書が残されていて、それに従って相続するとなると自分は全然貰えない。なんとかならないの?

遺言とは、亡くなられた方が、生前に、残された家族のためにその方の財産の分け方などを指示することです(遺言についてはQ8も見て下さい。)。
この遺言では、Q2の表の割合を無視して相続させることができます。例えば次のような遺言も残せます。
「すべての財産を孫にあげる」、「財産のうち、土地は子どもに、お金は妻にあげる」
そうすると、Q2の表では相続人だったのに、その遺言によって貰えない相続人が出てきます。そのような方は「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう、と読みます)」という、たとえ遺言があっても一定の割合の財産を受け取ることを求めることができます。
また、遺言書について、亡くなられた方が認知症などを患っているときに作成された場合、その遺言が無効であると主張して、Q2の割合での相続を求めることもできます。これを「遺言無効確認請求」といいます。

家族のために終活をご検討の方へ

Q8:「遺言書」ってどうやって作るの?書き方は決まっているの?

遺言書には大きく分けて2つの種類があります。一つが自筆証書遺言、もう一つが公正証書遺言と呼ばれるものです。
まず自筆証書遺言とは、「自筆」とあるようにご自身で作成する遺言です。紙とペン、朱肉があれば誰でもいつでも作ることができるため、非常に安上がりです。しかし、法律の要件を満たしている遺言書を自分で作る必要があるので気をつける点が多々あります。また自分で保管しなくてはいけないので、せっかく書いたのに無くしてしまうこともありえます。
もう一つの公正証書遺言とは、公証人という方に遺言書を作ってもらうというものです。この遺言のメリットは、公証人というプロに作ってもらうため、基本的に不備がありません。またその遺言は公証役場というところに保管されるため、無くしたり、偽造されたりされるおそれがありません。しかし、プロに依頼するため費用がかかりますし、今すぐに作るということも難しいです。
このように2つの遺言にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
また、遺言書の中身自体を考えてほしいという方については、当事務所の弁護士がご本人様と一緒に相談しながら遺言書の中身を決めるということもできます。

Q9:遺言書を作る他に、どんな終活がありますか?

遺言書を作る他に、主として「家族信託」をすることができます。
家族信託とは、特定の家族・知人等に対して、自分の財産を信頼して預け、自分の死後に備えるというものです。
非常に柔軟な方法ですので、ご希望に沿った終活を行うことができます。
家族信託を行う際は、信託契約書を作る必要がありますので、ご希望の方はお気軽にご相談下さい。


続に関する問題は、御家族の家族構成や遺したい財産の種類によってそれぞれ異なります。また時間制限がある手続もありますので、お早めに当事務所までご相談下さい。



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