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法律関連用語集

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このページでは、法律事務所や裁判所などでよく使われる用語について簡単な説明を掲載しています。

法律相談でよく使われる用語一覧

  • 立証
    主張を裁判所に認めてもらうために、その裏付け(証拠)を裁判所に提出すること。主張だけでは裁判所は言い分を認めてくれません。この立証が重要になります。よく弁護士が、「立証が少し弱いんです。」などと言うことがあるかもしれません。それは証明がもう少しできないと、言い分が認められないという意味を含んでいます。
  • 主張
    自分や相手が、裁判所に認めてほしい考え。これを書類に書くと準備書面という名前になります。裁判などの当事者の言い分になりますので、相手方が出してくる準備書面の一字一句にあまり熱くなる必要はありません。主張とは敵対する一方当事者による一方的な(勝手な)言い分に過ぎないのです。一番大事なのは、その主張が、証拠によって裏付けられるか否かということです。
  • 書証
    書証とは、文書に記載された意味内容により事実を証明する証拠になります。証拠のうち、書類の証拠などをいいます。例えば契約書や領収書、預金通帳などです。特に署名押印のある書証や、紛争の当事者以外の第三者が作成した書証は、裁判所が事実を判断する上で重要視します。
  • 人証
    証拠のうち、人間の証拠、つまり人が語る供述などを言います。例えば証人が法廷で証言をする場合、当事者(原告や被告)本人が尋問で語った内容という場合もあります。書証と同様に重要な証拠ではありますが、記憶違いや立場により事実に反する供述を行うという危険性もあります。
  • 物証
    証拠のうち、書類以外の物の証拠をいいます。例えば写真や監視カメラの映像、録音データなどです。客観的な証拠ですので、信用性が高い証拠といえます。よく刑事ドラマなどで、「状況証拠じゃなく、何とか物証を探せないのか?」というセリフを聞かれることもあると思います。物証があると、ある意味、動かぬ証拠ということになり、それに反する言い分は非常に厳しいものになります。
  • 準備書面
    裁判などの当事者(原告と被告)が自らの主張を記載した書類になります。あくまでそれぞれの当事者が自分の言い分(主張)を書いてあるものなので、その記載内容が必ずしも事実とは限りません。そのため主張された事実が、証拠によって裏付けられるかが重要となります。
  • 尋問
    人証(人が語る供述などです)を裁判所で調べる手続です。その人証に対し質問を行います。よくドラマで法廷の様子が再現されますが、ほとんどがこの「尋問」です。自分が依頼した弁護士、相手の弁護士、裁判官などから公開の法廷で質問を受けることになります。テレビや映画などでは、この尋問のシーンが非常にドラマチックに描写されることがあります。しかし実際の裁判では、この尋問でガラリと様相が一転するということは少ないと思います。また裁判になったとしても、実際にはこの尋問をする前に裁判が和解などで、解決することが多く、尋問は、そこまで頻繁には行いません。
  • 甲号証、乙号証
    (民事事件・家事事件の場合)甲号証は、訴えや申立を提出した側(原告、申立人)が提出する証拠を指します。反対に乙号証は提出された側(被告、相手方)が提出する証拠を指します。証拠にはこのように通し番号をつける必要があります。例えば「甲第1号証」や「乙第4号証」のように各々が提出した順番に番号を付けていきます。
    また甲号証、乙号証という証拠の番号ではありませんが、契約書では、当事者を甲、乙と表示をして記載をすることがあります。かつて学校の成績などで甲、乙、丙、丁などと記載をされていた時代もありましたが、現在甲、乙などという言葉を聞くことも少ないと思います。しかし法律の世界では依然として、使用頻度の高い用語になっています。
  • 証拠説明書
    証拠説明書とは、裁判所に提出した証拠がどのようなものであるか、概要を記載した書面になります。例えば、提出した証拠のタイトル、作成者、作成された日時、その証拠が原本か否かなどを記載し、その証拠で何を証明したいのかなどが裁判所や相手方に一見して分かるように記載された証拠の説明書になります。
  • 陳述書
    当事者などが、事件について経験したり、見聞きし、認識した事実を記した書面(証拠)になります。尋問を行う場合、原告及び被告本人並びに証人となる方に作成してもらうことが多いです。ほとんどの場合、陳述書を作成した本人の署名と押印が必要です。陳述書によって事件の経緯、背景、問題の所在などを把握することができます。
  • 原告と被告
    原告とは民事訴訟事件や家事訴訟事件において、訴えや申立をおこなった側、つまり手続の口火を切った側を指します。被告とは民事訴訟事件や家事訴訟事件において、口火を切られた側を指します。原告になった方が有利なのではと心配をされる方がいますが、決してそのようなことはありません。離婚などでは、夫と妻の何れかが原告となったり、被告となったりしますので、原告になった方が有利というようなことはありません。

交通事故分野に関する用語一覧

  • 治療費
    交通事故で傷病を受けた被害者が病院等でかかる治療費に関しては、その傷病が治癒(治る)するか、またはその症状が固定するまでに行われたものについては、加害者にその費用を請求することができます。但し治療費として請求できるのは、治療として必要性があり、かつ相当性がある範囲に限ります。そのため過剰な治療などが行われた場合は、その費用は加害者に請求できません。
  • 入院付添費
    交通事故で傷病を受けた被害者に付き添う必要などがある場合、この付添費用が損害として認められます。入院に付き添う必要があるか否かは、どの部分に傷病を受けたのか、その程度、年齢などを総合して判断をされます。
  • 将来の付添費
    交通事故で重い後遺傷害を負った場合、将来に亘って介護を受ける必要が生じる場合があります。このような介護に関する将来の費用は、交通事故による損害として認められます。その費用は、どの程度の介護を要するのか、介護を受ける場所はどのような場所か、誰から介護を受けるのかなどにより、その額が判断されます。
  • 通院交通費
    交通事故で傷病を受けた被害者が、医療機関への通院などに支出する費用は、交通事故による損害として認められます。公共交通機関などを使用して通院する場合は、利用したことが分かる領収書などがあれば、それにかかった費用は基本的に損害として認められます。但しタクシーを通院に使用した場合は、領収書があっても、通院費用として認められない場合がありますので、タクシーなどを使用する場合は、通院にそのような交通手段を使うことが必要であった傷病の程度を証明することが重要になります。
  • 入院雑費
    交通事故で傷病を受けた被害者が入院をする場合、様々な日用雑貨などの購入費がかかります。その購入費が入院生活を送る上で必要なものであり、金額も相当なものであれば、その購入費用は交通事故による損害として認められます。但しこの入院雑費については、一般的に一日あたり1500円程度で定額化されているのが実際です。
  • 建物(自宅)改造費
    交通事故で重い後遺傷害を負った場合、自宅で今後生活をしていくに際し、様々な不便が生じることがあります。その生活上の不便を解消するために、事故前に住んでいた自宅を改造することがあります。この改造費用は、交通事故による損害として認められます。その費用は、傷病の内容及び程度、改造の必要性、相当性などにより、その額が判断されます。
  • 休業損害
    交通事故により受けた傷病が治る又はその症状が固定するまでの治療期間中に、仕事を休んだり、傷病により未だ十分に働くことができないため、その収入に減額などが発生した場合、その減額分は交通事故の損害として認められます。会社員の場合は、この休業損害の計算は比較的容易にできる場合が多いと思います。会社から交通事故で休んだことによる休業損害証明書などを出してもらい、その損害の計算をすることが多いと思います。
  • 家事従事者の休業損害
    専業主婦(夫)で現実の収入を得ていない場合であっても、家事を行うことに経済的な利益を家族のために得ているため、専業主婦(夫)の方が、交通事故により一定期間家事ができなくなった、または十分な家事ができなかったという場合には、休業損害が認められます。パートで仕事をしている場合であっても、専業主婦(夫)を基準とした収入で損害を計算した方が高い場合がありますので、その点注意をしてください。
  • 後遺症
    交通事故により傷病を受けた被害者が、治療を続けたにもかかわらず完治せず、将来的に回復が見込めない身体的又は精神的な症状が残ってしまったことをいいます。
  • 後遺症逸失利益
    後遺症が認められ、それによって労働能力の喪失がある場合、将来にわたる収入の減少が発生します。これを補填する損害のことを後遺症逸失利益といいます。
  • 後遺症逸失利益の計算
    どのように将来にわたる収入の減少分を補填する計算をするかは、被害者の現実の収入、後遺障害の程度、その障害が継続する期間などを考慮して決められます。
  • 労働能力喪失率
    後遺障害によりどの程度の労働能力が喪失したのか、その判断に際しては、自賠責保険の後遺障害等級が重要な基準となります。しかし同じ障害の場合であっても、個別具体的には、被害者の年齢、職業、性別、稼働状況などにより、その障害が被害者の労働能力にどの程度の具体的な影響があるのかによって、労働能力の喪失率が変わることがあります。例えば、ピアニストの指の障害は、職業的に労働能力喪失率が高く判断されるなどが、その例といえます。
  • 労働能力喪失期間
    後遺症逸失利益を計算する際、被害者の方がいつまで働くことができるのか、後遺症の症状固定からその終わりまでの期間をいいます。原則として後遺症の症状固定から67歳までをこの喪失期間と考えます。ただ仕事によっては、67歳を超えて働かれている方もいますので、どのような仕事をしているのか、どのような地位なのか、事故前の健康状態はどうであったのかなどを考慮し、67歳を超えて動労能力喪失期間を認められることがあります。
  • 外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)
    事故によって顔等に酷い傷跡が残るような場合を指します。身体機能に影響を与えないため、労働能力には影響を与えないのではないかとの点から後遺症逸失利益が認められない場合があります。特に醜状の場所、程度などによっては、後遺症逸失利益が認められない場合があります。しかし逆に職業や年齢、性別等によっては、仕事をする上で大きな影響が出る場合も事実です。そのため外貌醜状の場合、後遺症の逸失利益をどのように考えるかは、極めて個別的な検討が必要になります。
  • 死亡逸失利益
    事故により死亡した場合、死亡しなければ今後、就労可能な期間で得られたであろう収入額を計算し、そこから生活費などの支出を控除するなどして、賠償額の計算をします。そのため被害者によって事故当時の収入や年齢が異なっていたりしますので、死亡逸失利益が賠償額が大きく変わることがあります。
  • 傷害(入通院)慰謝料
    事故によりケガをした場合、治療のための入院や通院を余儀なくされたことによる精神的な苦痛に関する賠償になります。ケガの場所、程度、入通院の期間などにより賠償額が異なります。
  • 後遺症慰謝料
    事故により後遺症が生じた場合、後遺症の場所、程度などにより認められる精神的な苦痛に関する賠償になります。
  • 死亡慰謝料
    死亡により被害者が受けた精神的な苦痛に関する賠償になります。理論上は難しい問題がありますが、前述した精神的な苦痛を遺族が相続するという形になります。死亡による精神的な苦痛は様々だと思いますが、被害者の年齢、事故の態様などの事情を考慮して前記賠償額が決められます。
  • 事故態様による慰謝料の増額
    ケガの場所、程度、後遺症の有無、程度は客観的なものであり、事故態様とは無関係であるともいえます。しかし同じ後遺症であっても、加害者の事故態様が悪質な場合は、被害者の精神的な損害に影響し、慰謝料が増額される場合があります。例えばあおり運転による事故、ひき逃げ、過失の程度が重い場合は慰謝料が増額される場合があります。

離婚に関する用語一覧

  • 婚姻費用/婚費
    夫婦において、助け合うために一方が他方に対し生活のために支払う費用。別居していたとしても原則として支払わなければいけません。養育費同様、算定表を用いて月々の金額を定めることが多いです。
  • 親権
    父母が未成年の子を養育するために監護教育し、子の財産を管理することができる内容。どちらかというと義務的な位置づけにあります。婚姻中は夫婦が共同して親権を行い、離婚するときはどちらか一方に親権を決めます。協議離婚であっても親権が決まらなければ離婚できません。
  • 監護権
    親権のうち、監護教育することの内容。親権と監護権を分離することもできます。
  • 養育費
    離婚後において、未成年者の子がいる場合に、その子の養育のために支払われる費用。養育費同様、算定表を用いて月々の金額を定めることが多いです。養育を決めていない場合は決める内容の調停を、金額を変更したい場合は変更を求める内容の調停を申し立てることができます。
  • 財産分与
    離婚時において、夫婦で形成した財産を二者で分割し、それぞれで受領すること。具体例としては婚姻後に購入したマイホームや当時の預貯金など。反対に相続財産など婚姻と関係ない理由で形成された財産は、婚姻中に取得したとしても分与できません(特有財産)。
  • 慰謝料
    離婚において、どちらか一方が離婚原因を生み出した場合において、その責任に対し支払う金銭。典型例は不貞慰謝料など。事案によっては財産分与において同時に清算されることもあります。
  • 年金分割手続
    離婚時において、一定の条件下で双方の受領する年金を原則として等分にできる制度。年金の種類や加入期間等によって手続の内容が異なります。
  • 家事調停
    離婚や婚姻費用といった家庭の紛争や、遺産分割といった相続の紛争を解決するために設けられた裁判所における話し合い。当事者または代理人が出頭し、家庭裁判所で行われます。調停員と呼ばれる裁判所の方が中立的な立場で話し合いを聞きます。
  • 家事審判
    調停が不成立となった家事事件の一部または一部の家事事件において、裁判官の判断を仰ぐ手続き。審判の結果を用いて強制執行を行うこともできます。
  • 家事裁判
    調停が不成立となった家事事件の一部について、裁判官の判断を求める手続き。日本の手続きでは調停を飛ばして裁判を提起することはできません(これを調停前置主義といいます)。
  • 家庭裁判所
    家庭に関する事件や相続に関する事件、少年事件を扱う裁判所。一般民事や刑事を取り合うかう地方裁判所とは異なります。地域によっては地方裁判所と家庭裁判所の建物や場所が異なることもあります(静岡地方裁判所・静岡家庭裁判所)。
  • 家裁調査官
    面会交流や親権などといった、主に子どもに関する紛争について、裁判所の立場から調査を行う専門官。児童心理の分析などに長け、裁判官などに対し判断の助言を行います。
  • 面会交流
    親が、別居している未成年の子と定期的に面会を行うことをいいます。紛争が激化しやすい権利です。よく勘違いされますが、婚姻費用や養育費と関係がないため、「お金を払っているから会わせろ。」や「会わせていないから払わない。」といった主張は認められません。
  • 復氏
    離婚時に、婚姻前に名乗っていた苗字に戻ること。原則的に復氏してしまうため、離婚時に婚姻時の苗字を名乗りたい場合は手続を採らなければいけません。
  • モラルハラスメント
    物理的な暴力ではなく、発言や態度で相手を精神的に傷つける行為。加害者は無意識で行っていることもあります。近年離婚の理由として増加しています。
  • 離縁
    養子縁組した子と養子関係を終了すること。例えば連れ子のいる相手方と婚姻し、その連れ子を養子縁組した後に離婚する場合、同時に離縁を行うことがあります。離縁すると親子関係はなくなるため、養育義務や相続は発生しなくなります。
  • 認知
    法律婚の関係にない父母から生まれた子を、親子関係のある子と定めること。これを争う場合、DNA型鑑定を行うことがあります。
  • 離婚協議書
    裁判所と関わらずに離婚する際に、いろいろな取り決めを書いておく合意書。親権や養育費、財産分与、面会交流など様々な内容を記載します。公正証書にすることが多いです。
  • 算定表
    婚姻費用や養育費を定める場合、裁判所が作成した計算表。夫と妻の年収から金額を導きます。ただし、法律ではないため、これに沿わない金額に決まることもあります。また、近年見直しが提言されており、日弁連も独自の算定表を作成しています。
  • 離婚原因
    法律に定められた離婚できる条件。①不貞(不倫)、②悪意の遺棄、③相手方が3年以上生死不明、④強度の精神病に罹患していること、⑤その他婚姻を継続しがたい重大な事由の5つです。
    多くの場合、⑤にあてはめられます。
  • 有責配偶者
    離婚において、離婚の原因を作り出した一方当事者。不倫をしてしまった場合やドメスティックバイオレンスをしてしまった場合がこれに当てはまります。有責配偶者になってしまった場合、自ら離婚を請求しても認められない可能性が非常に高くなってしまいます。

負債整理に関する用語一覧

  • 破産手続開始決定
    破産手続開始決定とは、破産者について破産手続を開始する旨の裁判のことで以前は破産宣告と呼ばれていました。破産手続開始決定は、支払不能であること、適法な申立がされることにより決定がなされます。
  • 免責
    破産に関する手続は2段階あり、1段階目の破産手続開始決定だけでは、清算しきれなかった借金について、強制執行等を受ける可能性があります。借金をなくす(借金を免責される)ためには、2段階目の免責許可決定を裁判所から受ける必要があります。免責許可決定を受けると、原則として、借金について、支払いをする必要がなくなります。ただし、税金や養育費などは、免責の対象ではありません。
  • 自由財産
    自由財産とは、破産者の財産のうち破産手続開始決定(裁判所による破産手続きの開始を決定する旨の裁判)後も破産者が手元に残し自由に使える財産のことをいいます。自己破産をした場合、債務者の財産は換金して返済に充てられるのが原則ですが、すべての財産が処分されてしまうと、破産者は破産手続開始決定後の生活ができず、破産の目的である「経済的に立ち直ること」が困難となってしまいます。そこで、個人の破産の場合は法律上、一定の財産は処分されず自由財産として手元に残すことができます。
  • 免責不許可事由
    浪費やギャンブルが原因で多額の借金をした、氏名・年収等経済的な信用を偽ってお金を借りた、クレジットカードやローンで買ったものを安価で換金した、前回の免責から7年経たずに破産を申立てた場合等、不誠実な破産者であると思われる事情(破産法252条1項各号に規定)があるケースでは、免責が許可されないことがあります。これらの事情を免責不許可事由と言います。
  • 偏頗弁済
    偏頗弁済とは複数いる債権者のうち、特定の債権者のみに返済や担保を提供して、債権者を不公平に扱う行為を言います。偏波弁済は管財人による否認権(偏波弁済の効力を否定して、破産者の財産を元通り回復させる管財人の権能)行使の対象となり得ます。また、返済期日より前の債務について偏波弁済を行うと免責不許可事由となり債務が免責されない可能性があります。
  • 財団債権
    財団債権とは、破産手続によらないで破産財団から随時弁済を受けることができる債権をいいます(破産法2条7項)。具体的には破産債権者の共同の利益のために行われる裁判のための費用や破産財団の管理・換価・配当にかかる費用、破産管財人に対する報酬等であり、破産財団から通常の破産債権に先立って、弁済されます。
  • 破産財団
    破産財団とは、「破産者の財産又は相続財産若しくは信託財産であって、破産手続において破産管財人にその管理及び処分をする権利が専属するもの」をいいます(破産法2条14項)。法人の場合は、破産手続開始決定時の一切の財産が破産財団に属し(破産法34条1項)、個人の場合は、自由財産以外の財産が、破産財団に属することとなります(34条3項・4項)。
  • 非免責債権
    破産をしても返済の責任を免れられない債務を指します。代表例としては、税金(国民健康保険・年金含む)、横領など相手を害する積極的な意図をもって行った不法行為による損害賠償債務、人を殴って傷害を負わせた場合など故意又は重大な過失で生命・身体を害した不法行為の損害賠償債務、養育費・婚姻費用、雇用している従業員の給料、破産手続きの際に知りながら債権者名簿に記載しなかった債権、罰金等(破産法253条1項ただし書き各号)が挙げられます。お世話になった友人・知人からの借金だけ除いて、それ以外の借金について破産するということはできませんので注意が必要です。
  • 破産管財人
    破産管財人とは、破産手続において、破産財団に属する財産の管理及び処分をする権利を有する者をいいます(破産法2条12号)。破産管財人は破産手続の開始決定がされたとき、裁判所によって選任されます。実務上、弁護士が選任されており、破産者の債務額の確定、破産者が有していた財産の管理・処分・回収、免責不許可事由の有無の調査、配当やこれら事項について債権者集会での報告等の業務を行います。但し同時廃止事件の場合には破産管財人は選任されません。破産管財人が選任される事件(管財事件)については別途管財人の報酬等の費用が必要となります。
  • 裁量免責
    免責不許可事由がある場合には原則として免責が許可されません(破産法252条1項各号)が、免責不許可事由があっても例外的に裁判所の裁量で免責が許可されることがあります(破産法252条2項)。これを裁量免責と言います。裁量免責の許可をするかどうかは破産手続をするに至った経緯その他一切の事情を考慮して判断されます。具体的には免責不許可事由の内容や不誠実の程度、支払い不能となった理由などが判断要素となります。
  • 労働債権
    労働債権とは勤め先の会社等が倒産手続きに入った場合の未払い賃金や退職金といった労働者が使用者に対して有している債権を指します。労働債権については、労働者の生活の基盤となるものであるため、一般の債権よりも優先的に支払いがされます。破産法では、破産手続開始前3か月間に発生した使用人(労働者)の給与と破産手続終了前に退職した使用人(労働者)の退職(破産手続)前3か月間の給与の総額に相当する額の退職金を、破産手続によらないで破産財団から随時弁済を受けることができる財団債権とし(149条1項)、その他の部分を優先的破産債権としています(98条1項)。
  • 未払賃金立替払制度
    未払賃金立替払制度とは、使用者(雇用主)が倒産し、賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金の一部を立替払する制度をいいます。①使用者が1年以上事業を行っていたこと、②使用者が倒産(事実上の倒産を含む)したこと、③労働者が、倒産の申立て等が行われた日の6か月前の日から2年の間に退職した者であること、の要件が満たされた場合、退職時の年齢に応じて296万円までの範囲で未払い賃金の一部の立替払いを受けられます。
  • 別除権
    別除権とは、債務者が破産や民事再生を申立てた場合に、債権者がそれらの手続きによらずに破産財団に属する特定の財産について、一般の破産債権者より優先的に返済を受けられる権利のことをいいます。身近な例としては、住宅ローンの担保としての抵当権や、自動車ローンにおいてローン完済までは自動車の所有権がディーラーに残る所有権留保等が挙げられます。
  • 否認権
    否認権とは、家族に不相当な金額で財産を譲渡するといった債務者の責任財産を減少させる詐害行為や、支払いが不能となった後に特定の債権者にのみ弁済する債権者間の公平を害する偏頗行為があった場合に、それによって破産財団から流出した財産を返還、回復させ(破産法167条1項)債権者に公平に分配するための管財人の権能(同法173条1項)のことを言います。
  • 同時廃止
    同時廃止とは、破産手続開始決定と同時に、破産手続を終了する破産手続のことを言います(破産法第216条1項)。「同時廃止」とは、破産管財人が選任されることなく破産手続の開始と同時に破産事件が廃止される(破産手続を終了させること)ことをいいます。破産手続開始と同時に破産手続が廃止されるため、同時廃止と言われています。
    同時廃止となるのは、破産者の資産総額が少額であるため債権者へ分配するための手続費用にも満たない場合で、かつ、免責不許可事由や否認権行使の対象となる行為等がない場合です。
    同時廃止事件の場合は、裁判所に納める予納金の金額が安く、免責までの期間も短いことが一般的です。また転居の制限や郵便物の監査等(破産管財人が郵便物の転送を受け、開封して中身を確認するなど)の不利益もないため申立人にとって有利となります。
  • 免責許可決定
    免責許可決定とは、裁判所が、破産者が負う借金等の債務を免除する決定のことを言います(但し、税金等の被免責債権は免責されません)。
    免責許可決定がされたことは官報(国の発行する新聞のようなものです)に掲載され、官報掲載から不服申立てがなく2週間が経過すると免責許可決定が確定し、その時点で債務が免除されます。
  • 配当
    破産財団に属する財産(換価可能な物については事前に破産管財人が換価処分して金銭化します)を破産債権者に対して、各破産債権の内容および債権の金額に応じて、平等に分配する手続きを言います。
  • 過払金
    貸金を規制する法律として利息制限法と出資法が制定されていますが、金利の上限について利息制限法は15%〜20%、出資法は29.2%と別々に定められていました。そのため、利息制限法の上限を超えて出資法の上限金利に近い金利(グレーゾーン金利)をとる貸金業者が多かったのですが、このグレーゾーン金利について最高裁が違法と判断し、その後に出資法が改正されました。出資法が改正される平成22年6月よりも前に借金をして長年返済を続けてきた方は、グレーゾーン金利のために貸金業者に利息を払いすぎている場合があります。その払いすぎた利息を「過払金」といい、その返還請求ができる可能性があります。ただし、過払金は原則として完済から10年を経過してしまうと請求することができません。

相続・遺言に関する用語一覧

  • 遺言
    遺言とは、人が自分の死後のことについて一定の法律効果(例えば、長男に土地を相続させたいなど)を求めて文字等にして残す意思表示です。遺言は、どのように作成してもよいわけではなく、一定の方式にしたがって作成しなければ効果は生じません。
  • 遺留分
    遺言の自由を制限して、一定範囲の相続人のために法律上必ず留保されなければならない遺産の一定割合。例えば、遺言書に「すべての財産を長男に相続させる」と書いてあっても、遺留分を主張すれば、長男以外の子供も一定の財産を請求することができます。
  • 遺産分割協議
    遺産分割協議とは、被相続人の死亡によって、相続人全員の共有となっている相続財産について、その全部又は一部を、各相続人の単独所有とするなどして、相続財産が誰の物なのかを確定させるものです。簡単に言うと、相続人「全員」で、「どの相続人が」、「どのような相続財産を」、「どれだけ(どの程度)」相続するか、という話し合いをすることです。
  • 特別受益
    特別受益とは、共同相続人が、亡くなった被相続人からもらった、遺贈・一定の贈与のことです。対象となる贈与の例として、婚姻や養子縁組のための贈与(持参金、支度金、結納金など)や生計の資本としての贈与(営業資金、住宅購入資金など)などがあります。特別受益を無視して、今ある遺産だけを法定相続分に従って分けると実質的には不公平になってしまいます(特別受益をもらっている人はその分得をしていることになってしまいます)。そのため、特別受益を加えて、どのように遺産分割をするのか、その計算をすることになります。
  • 寄与分
    共同相続人のなかに、①被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付② 被相続人の療養看護③ その他の方法 により、被相続人の財産の維持又は増加について、特別の貢献(寄与)をした人がいるときは、被相続人が、相続開始の時において有した財産から、貢献した分(寄与分)を差し引いて、分割前の相続財産の総額を決めます。財産を分割するときに、特別の貢献をした人は、その人の法定相続分に、寄与分を加えたものが、相続分になります。寄与分がいくらなのかは、相続人で協議して決めます。
    また、一般的な扶養義務等を果たしただけでは寄与分は認められず、「特別の寄与」であることが必要です。
    ①の例は、農業や店舗経営などの家業に従事していたものの、正当な報酬が支払われていない場合、
    ②の例は、寄与者が介護したことにより職業付添者の費用の支出を免れたような場合、
    ③の例は、被相続人である夫名義の不動産購入にあたり、相続人である妻がその固有財産からかなりの金銭を提供した場合、などです。
  • 遺贈
    遺贈とは、遺言者が遺言により、一方的に行う無償譲与のこと。無償ですが、遺贈される相手(受遺者)に、遺贈の目的物の価格を超えない限度でのみ一定の給付の義務を負担させることができます。遺贈が有効とされるには、受遺者の同意はいりませんが、遺言によって行うため、その方式は厳格に定められており(自筆証書、公正証書、秘密証書など)、方式を守らずに作成された遺贈は無効になります。
  • 相続放棄
    被相続人の死亡によって、相続人は、何ら手続きをすることもなく、法律上、被相続人に属していた財産について、一切の権利義務を承継します。そのため、被相続人が借金をしている場合にはその返済などもしなくてはいけません。
    そのような場合には、自分が相続人となったことを知った時(多くは、被相続人が死亡した時)から3か月以内に、相続人が、被相続人の権利や義務を一切受け継がないために相続放棄の手続を家庭裁判所でとれば、初めから相続人でなかったことにすることができます。
    ただし、相続放棄をする前に、相続放棄をしたい相続人が被相続人の財産を使ってしまっていたら、基本的には相続放棄はできなくなってしまいます。
  • 代襲相続
    代襲相続とは、相続人が、①相続開始前に死亡している場合、②民法891条の相続欠格に該当している場合(遺言書の偽造など)、③推定相続人の廃除(民法892条、893条)を受けている場合に、その相続人の直系卑属(子や孫など)が、その相続人が受けるはずであった相続分を相続すること。
    たとえば、Aの母(被相続人の子)が亡くなった後に、Aの祖父(被相続人)がなくなった場合、Aの母が受けるはずだった相続分をAが相続することになります。これが代襲相続の例です。
  • 廃除
    遺留分を有する推定相続人に、民法891条に列挙されている非行はないが、なお一定の非行(被相続人に対する虐待や重大な侮辱、著しい非行)がある場合に、被相続人が家庭裁判所に請求、または、遺言により意思表示することによって、推定相続人から相続資格をはく奪すること。
  • 特別縁故者
    相続財産管理人が公告をしても相続人として権利を主張する者がないとき、家庭裁判所は相当と認めるときは、①被相続人と生計を同じくしていた者(内縁の配偶者や事実上の養子など)、②被相続人の療養看護に努めた者、③その他被相続人と特別の縁故があった者(十年以上生活を助けてきた元雇い主など)の請求によって、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができます。①〜③の者が、特別縁故者です。家庭裁判所への請求は、公告の期間満了後3か月以内に行わなければなりません。
  • 遺言の検認
    遺言書の方式その他の形状を調査、点検、確認し、その保存を確実にするための審判手続。この手続きは、遺言の内容や遺言者の真意に基づいて作成された遺言なのかなどに関して実質的に判断するものではありません。遺言の保管者や遺言書を発見した相続人は、被相続人が死亡したことを知った後、遅滞なく、家庭裁判所に検認の請求をしなければいけません。例えば、封をされた遺言書を見つけて、相続人が勝手に開封してしまった場合、5万円以下の過料に処される可能性があります。
  • 代償分割
    一部の相続人が現物(例えば、土地)を取得し、他の相続人に対して相続分に応じた債務(例えば金銭を支払うこと)を負担する遺産分割の方法。他の方法としては、現物を各共同相続人に割り付ける現物分割や競売や任意の売却によって得た換価代金を分配する方法がある。
  • 特別寄与料
    特別寄与者の寄与に応じた額の金銭。特別寄与料の支払について、当事者間に協議が整わないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に変わる処分を請求することができる。家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、特別寄与料の額を定める。なお、特別寄与料の額は、遺贈の価格を控除した遺産の残額を超えることはできない。2018年の民法改正前は、たとえばAが死亡した際、Aの息子の妻Bは、特別の寄与が認められる程度にAの介護をした場合であっても、Bは他の相続人に対して、寄与に応じた額の金銭(これが改正後の「特別寄与料」)の支払を請求することができなかったが、今回の改正によりこの請求が認められた。
  • 配偶者居住権
    被相続人の配偶者が、被相続人が所有していた建物に相続開始の時に居住し、遺産分割で配偶者居住権を得た場合、配偶者居住権が遺贈、死因贈与の目的とされた場合等、その居住していた建物の全部について無償で使用及び収益をすることができる権利です。ただし、被相続人が、被相続人の死亡時に、その建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りではありません。大まかなイメージとしては、配偶者居住権とは、夫婦の一方が亡くなった場合に、残された配偶者が、住む場所に困ることがないよう、亡くなった人が所有していた建物に、亡くなるまで又は一定の期間、無償で居住することができる権利になります。
    この権利は、令和2年4月1日以降に発生した相続から新たに認められた権利になります。

賃貸・不動産に関する用語一覧

  • 賃貸借
    当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる契約(民法601条)。
    例えば、アパートの賃貸借の場合、アパートの大家さんが賃貸人、借りている人が賃借人です。
    賃借人は、賃料というお金を支払ってアパートの部屋を使わせてもらい、契約を終える時には賃貸人に部屋を返す必要があります。
    使用貸借でも部屋を借りることはできますが、無償で借りる使用貸借とは異なり、賃貸借の場合は、アパートの修理を賃借人が行った場合の必要費は、賃貸人に請求することができるなどの違いがあります。
  • 使用貸借
    当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる契約(民法593条)。
    例えば、親族の自宅の一室を無償で借りる場合、親族を貸主、部屋を借りる人を借主と言います。
    借主は、無償で部屋を使わせてもらい、契約を終える時には親族である貸主に部屋を返す必要があります。
    有償で借りる賃貸借とは異なり、部屋を修理をした場合の必要費は借主が負担する必要があります。
    賃貸借と使用貸借で必要費などに違いがあるのは、有償か無償かに理由があるからです。
  • 原状回復義務
    賃貸借の終了後、賃借人が賃借物を受け取った後に生じた損傷を原状に回復する義務(原状回復義務)を負う。ただし、損傷が賃借人の責任で生じた物でないとき(地震で倒壊したなど)、通常の使用・収益によって生じた賃借物の損耗(家具の設置による床のへこみなど)や経年変化については、原状回復義務を負わない。原状回復義務が問題となるとき、賃借人が賃借物に附属させた物の収去義務が含まれていることもある。
  • 敷金
    賃料債務やその他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対するその他一切の債務を担保するため、賃借人が賃貸人に交付する金銭。同目的のものであれば、保証金や権利金などと呼ばれているものも法律上敷金として扱われる。賃貸人は、賃貸借契約が終了し、かつ、目的物の明渡しを受けたときは、賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する賃料その他一切の債務を控除した残額を返還しなければならない。なお、賃借人は、敷金で清算されるからといって家賃を滞納してよいわけではなく、賃借人から敷金を賃料への充当することを請求することはできない。
  • 賃料減額請求権
    土地・建物の賃料が不相当となったときは、賃料の改定を求める当事者の一方的な意思表示により、将来の賃料の減額を請求することができる。不相当かどうかは、土地建物に対する価格の低下、近隣の賃料、土地や建物への租税その他の負担の増減、経済事情の変動などによって決定する。

刑事事件に関する用語一覧

  • 逮捕
    逮捕とは、犯罪を犯した疑いがある者について逃亡や証拠隠滅を防ぐために、最初に行われる短期間の身柄拘束を言います。逮捕には通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕の3種類があます。最大72時間の逮捕期間中は弁護士以外の方と被疑者との接見(面会)は権利としては認められていませんので注意が必要です。
  • 勾留(被疑者段階)
    勾留とは、逮捕に引き続き、被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐため行われる、原則10日間の身体拘束を言います。10日間を超えて捜査の必要がある場合には、原則の10日に加えてさらに最大10日間勾留期間が延長されることがあります。一般的には勾留満期を迎えると起訴・不起訴の判断がなされますが、場合によっては起訴・不起訴の判断を保留し(処分保留)、釈放される場合もあります。
  • 勾留(被告人段階)
    起訴時に勾留されていた被疑者は、自動的に起訴後も勾留が続きます(改めて勾留質問を行う場合もあります)。起訴前(被疑者段階)の勾留と大きく異なるのは、勾留の必要性がある限り裁判が終わるまで勾留期間が更新され続けること、保釈の請求ができ、保釈請求が認められれば釈放されるという点です。


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