お悩み解決事例:3億円の負債を抱えて銀行からの融資を受けることも困難なので会社の倒産手続きを選択した・法人破産(法人の借金整理)

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概要

ご依頼者静岡県中部地区にある木工関係の製造メーカー(株式会社)
総債務額3億円
債権者数50社以上
担当家本誠 弁護士
特徴仕掛品が倒産時点で社内にまだ多く残っていた

解決までの流れ

1. 事案の概要

債権者50社以上の会社が、約3億円程度の負債を抱えて破産をしたケース

2. ご依頼

依頼された会社は、3億円という多額の負債を抱え、これ以上銀行からの融資を受けることも困難であり、今後の運転資金の目処が立たないということで、破産の相談に来られました。

会社の代表者としては、当然何とか会社を存続させることができないか、最後の最後まで悩み続けることと思います。しかし負債額が多額であり、今後銀行からの融資も全く見込めないこと、売り上げを今後伸ばすことができる見込みもないことなどから自己破産手続き(会社の倒産手続き)を選択しました。

3. 費用のご用意

会社の破産をする場合は、破産手続をするために裁判所が決める金額を納める必要があります。これを予納金と言います。この金額は、会社の負債額、債権者の数、形成できる破産財団の金額(債権者などに配当する原資になります)などによって決められます。

負債額が3億円程度になりますと、前述した予納金は100万円から200万円程度になることが多いと思います。また破産手続を会社の代表者御自身が行うことも現実には難しいと思いますので、それを弁護士に依頼する場合には、その費用も前記予納金とは別に用意をする必要があります。つまり会社の破産手続には、それなりのお金が用意できないと裁判所に手続をすることすらできないという現実があります。そのためどのようにこの予納金や破産の手続を依頼する弁護士の費用を工面するのか、実際にはこの問題を相談では初めに話をしなければなりません。会社で換価しやすい資産を調べたり、今後の資金計画からすると、売上が何時の時点で入ってきて、その後の支払いが何時になるのかというようなことを代表者と検討をして、破産手続に移行する時期を相談したりします。

4. 破産申立手続きの準備

私が依頼を受けたケースでは、前述した費用の目処がなんとか立ちましたので、申し立てに向けた具体的な準備を進めることができました。ただ代表者が会社には、まだ多くの仕掛品が残っているので、これを完成させて、少しでも債権者の方に返済できる金額を増やしたいという強い思いがありました。通常破産手続をとる旨を債権者に通知した後(このような通知を受任通知などと言います)は、それまでの企業としての活動を停止するのが一般的だと思います。しかし代表者の前述した思いが非常に強かったため、破産をする旨の通知を債権者に連絡する際、自主的に債権者への説明会を早期に行い、当面仕掛かり品の完成に向けた作業を継続することと、それにより少しでも配当が増えることの説明をさせて頂きました。

私は法人の破産をする場合、基本的には債権者に通知をする際、早期に自主的に債権者の方に集まっていただき、謝罪を含め、現状の説明や破産手続をするに至った経緯等の質疑・応答の機会を設けるようにしています。裁判所に破産の申し立てをしてから、第1回の債権者集会までは通常、3ヶ月程度の時間がかかります。この間、代表者の方は自宅に債権者が来られたりすることを非常に心配したりします。そのため早期に債権者の方に代表者が謝罪や説明等をすることにより、このような事態を回避することが可能であると考え、私は、債権者に破産の手続に移行する旨の通知(前述した受任通知)をする際、2週間以内に自主的に債権者の方に集まっていただくことを行っています。実際に多くの代表者の方から、「早めに債権者の方に謝罪や説明をすることができて精神的に気が楽になった。」、「これで自宅で毎日ビクビクしないで過ごせます。」、「街中を安心して歩くこともできます。」などということも言われることが多いです。

本件においては、仕掛かり品を完成させたことにより、従前の取引先に以前と同じ金額で商品の購入をして頂いたこともあり、700万円程度の金額を破産管財人に引き継いで破産申し立てを行うことができました。

5. 結果(裁判後)

前述したように、破産申立を行う以前に自主的な債権者の集会を行っていたこともあり、破産手続き後の第1回債権者集会においては、債権者から特に質問等をされることなく、円滑に手続が進みました。

代表者としても、仕掛かり品を完成させ、少しでも債権者の方への配当に貢献できたこともあり、安心した様子でした。

6. 担当弁護士からのコメント

法人破産は、既に述べたように、裁判所に納める予納金や、手続を代理する弁護士の費用など、そのお金の工面がまず問題になります。そのため資金計画に困難な状況が見込まれる際には、できるだけ早期に弁護士にその後の手続の相談をされる方が望ましいと思います。

しかし通常は、会社に残っている資産を全部使い尽くしても、何とか最後まで経営を続けたいと思う代表者の方も多くいらっしゃることも事実ですし、その心情も充分に理解できます。

まずは会社の経営が立ちゆかなくなった場合、弁護士に相談をして、どのような負債(借金)整理の方法があるのか、一緒に検討をされることをお勧めします。破産手続をとることによって、従業員の給与の未払い金や退職金の未払い金についても、一部手当ができる制度もありますので、詳しくは当事務所弁護士にご相談ください。




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