お悩み解決事例:加害者の保険会社から提示されていた約34万円の賠償金額が68万円で和解できた(後遺症なし)
概要
概要 | 交通事故の損害賠償のケースについて(弁護士特約により解決が図られたケース)。加害者の保険会社から提示されていた約34万円の賠償金額が、交渉の結果、最終的には68万円で裁判外の和解ができたケース。 |
ご依頼者 | 静岡県中部地域にお住いの大学生 |
特徴 | 御依頼者が、交通事故によりむち打ち、腰部打撲等のケガ(ただし後遺症は特に認められない)を負ったケースになります。 |
解決までの流れ
1. 事案の概要
御依頼者は、交通事故によりむち打ち等のケガを負いました。ただしそのケガについては、後遺症も特にないものの、通院期間が約7か月(内、実際の通院日数は、38日程度、前記7か月の内、後半の3か月間は、ひと月に1回か2回程度の通院回数)で、治療後は、ケガの状況は快方に向かいました。
通院期間に比較すると、通院回数が少ない、特に後半においては、ほとんど通院をしていない状況でした。
2. ご依頼
御依頼者は、保険会社から提示された賠償金額(約34万円)が、本件交通事故の解決金として適正な金額であるのか、その点を判断したいということでご相談に来られました。
自分が契約している保険には弁護士特約が付いていることもあり、弁護士に今後の手続きを依頼したいとのことで、私が事件を受任することになりました。
3. 手続きについて
手続きとしては、加害者の保険会社との交渉になります。この保険会社が提示してきた賠償額の内容を検討すると、慰謝料金額は、少し低額であると思われました。また、本件事故当時、依頼者の方は学生でしたが、アルバイトの仕事をしていましたが、この仕事を本件事故を契機に一月程度休まざるを得なかった点が、損害として評価されていないと考えました。
そこでこれらの点を相手方の保険会社と交渉をしていきました。
最終的には、御依頼者側も裁判を希望されていませんでしたので、裁判をした場合に比べれば、多少賠償金額は少なかったと思われます。
それでも相手方の保険会社には、アルバイトを休業した分の休業損害を認めさせました。また慰謝料も過失割合が8:2で一部こちらの過失も認めざるを得ない点を考えると、裁判基準に近い金額で解決することができました。
結論としては、当初、加害者の保険会社が提示していた金額の2倍程度増額した68万円で和解が成立しました。
また本件では、交通事故の際、依頼者の携帯電話や化粧品等も一部破損したため、これらの修理費用も含めて前述した和解が成立しています。
4. 担当弁護士からのコメント
加害者の保険会社が提示する金額は、弁護士の算定する基準からすると、低額であるという印象は否めません。そのためほとんどのケースで、弁護士が事件を受任した場合には、賠償金額を上げることは可能であると考えています。特に弁護士特約をご利用できる契約に加入されている被害者の方は、相手方の保険会社の提示が納得いかない場合は、訴訟などを利用することにより、納得がいく解決を図ることも十分にできると思います。また前述した弁護士特約を利用される場合、被害者の方には、弁護士費用のご心配をされることも、またご自身が相手方の保険会社の担当者とのやり取りをするなど、面倒な手続きをすることもないと思います。
従って、少額の賠償金が問題となるケースであっても、前記弁護士特約を利用し、弁護士にご相談、ご依頼をされれば、加害者の保険会社が提示する賠償額が適正なものであるのか、また適性な賠償額でなければ、裁判等の具体的な手続きをとることにより、被害回復が図れる可能性が極めて高いと思います。一度弁護士にご相談されたら良いと思います。
各種法的手続きには、それぞれどのような特徴(メリット、デメリットなど)があるのか、詳しくは当事務所弁護士にご相談下さい。